京都検定講習会レポート

京を旅する

京いろいろ


教王護国寺(きょうおうごこくじ・東寺 京都駅・東寺エリア~


・真言宗総本山
・山号:八幡山
・本尊:薬師如来


京都市南区九条町1
TEL 075-691-3325
HP http://www.touji-ennichi.com/(弘法市)


>> 京都検定特別プログラム ~平安京の寺・東寺の歴史と美術~ レポート

<<memo>>
世界文化遺産
・西寺(さいじ、現在は廃寺)とともに、平安京の2大官寺
・嵯峨天皇が弘法大師空海に下賜され、真言密教の道場に。講堂に立体曼荼羅。
・金堂(国宝)豊臣秀頼の造営。
・五重塔(国宝)は5代目で、徳川家光の造営。総高約55メートル。現存する木造塔として最高。
・大師堂、蓮華門も国宝
・平安京羅城門上に安置されていたと伝わる「兜跋毘沙門天像」、神像彫刻の最古「八幡三神像」
・「両界曼荼羅(伝真言曼荼羅)」(国宝)
・都七福神まいり(毘沙門天)
・毎月21日の市「弘法さん」




>> 春季特別拝観(2008年5月)
>> 東寺の門めぐり(2008年5月)
>> 弘法市(2007年4月21日)

2008年5月参拝

東寺、春の特別公開に行ってきました

東寺五重塔 東寺五重塔

内部は正月3が日に公開されますが

お正月はなかなか行けない。。


ならば、

特別公開の機会に!

東寺の五重塔は高さ55メートル。現存する最も高い木造塔。国宝
今の塔は5代目で、徳川家光による造営

中は・・・
柱や壁一面に絵が描かれ、外から見るのとは一転して華やか
絵ははげてる部分も多いけど、一部極彩色が残ってるところも

中心の心柱(しんばしら)を背に、四如来がぐるっと安置されている
更に各如来の脇侍に菩薩像が2体
密教の世界を立体的に表現した空海は、なんと心柱を大日如来に見立て、
このような配置を考えたそうです!

4つある扉の左右の柱には龍が描かれてます
龍は水の神。四度の焼失を経験た五重塔を、守る意味が込められたそうです

一部床の下?を見せていただけます
ここから見える心柱の根元部分に、絵が描かれている
ふだん見えないところになぜ絵が?

実は五重塔の構造上、塔身の部分は乾燥で縮み、心柱が屋根を突き上げてしまった
1692年、それを直すために心柱の根元を約50センチ切り下げた
そのため、もとは外に描かれていた絵の部分が、床下に下ったそうです
床下で調整するなんて、おもしろい


東寺宝物館 宝物館

非公開の鎮守八幡宮のご本尊のうち

二神像が特別に公開されていました

平安時代のもので国宝

兜跋毘沙門天立像(とばつびしゃもんてんりゅうぞう・国宝)
 …平安京の羅生門二階に安置されていた

千手観音立像(重要文化財)
 …東寺食堂(じきどう)の旧本尊。火災により一部焼失
もとは千の手を持っていたそうです


東寺鎮守八幡宮

宝物館でご本尊が特別公開されている鎮守八幡宮。南大門のそば


まだまだあります!いつでも見れるお宝

食堂(じきどう):ド迫力の焼損した四天王はここに

講堂:国宝の山!21体の立体曼荼羅。ここはまさにワールド
   中心にいらっしゃる大日如来は、東寺のほぼ中心にあたる
   五重塔の心柱を大日如来に見たてたのと、同じ意図が込められてるのか…
   男前の帝釈天はここに

金堂:豊臣秀頼による造営。国宝
   中には、薬師三尊像


この日、子院の観智院も公開されてました→こちらで


2008年5月参拝

東寺に行くにあたり、ちょっと本で予習しておいた
どんな本かと言うと…『東寺の謎

東寺塔頭 宝菩提院のご住職が書かれた本
東寺でも販売してるので、ご存知の方も多いかも
私は京都検定の講習会でお土産にいただきました♪

本を読んで行って、本当によかった!
そう思えたことのひとつ。東寺の門のことを書いてみます


東寺に行かれるとき、どの門から入りますか?
京都駅やバス停に近い「慶賀門」か九条通に面した「南大門」でしょうか?
私が前回弘法市で訪れたときは、慶賀門から入りました

今回はこの本でオススメされた、こちらの門から
東寺北総門

東寺の北側 八条通に面した「北総門」
「南大門」のまったく逆側になります

観智院のお茶菓子「ムサシ」
「日の出老舗」は、この門のすぐ向かい


なぜこちらのルートがオススメされているのか?
それは、平安京の昔にさかのぼります

東寺は平安京に建てられた二つの官寺のうちのひとつ
二つの官寺、東寺と西寺は平安京の表玄関、羅城門を挟んで東西にありました
都の南端に建つ東寺の正門「南大門」から入ろうとすると、
一度都の外へ出ないといけませんでした
そのため、北側の「北総門」は平安時代から、多くの人が利用したと言うことです

北総門からは櫛笥小路(くしげこうじ)と呼ばれる道が「北大門」へと続いています
北大門をくぐると、東寺の境内
この櫛笥小路、平安の時代から位置も道幅も変わってないそうです
こんな話を読むと、通ってみたくなりますね


東寺櫛笥小路

櫛笥小路

左手に東寺の塔頭、宝菩提院と観智院。右手に洛南高校を見ながら東寺・北大門へ向かう


宝菩提院旧正門 櫛笥小路を歩いていくと、

右手の洛南高校の校舎の塀?に古い門が

観智院のちょうど向かい側あたり

この門は宝菩提院の旧正門

今は観智院と同じ並びにある宝菩提院

かつては櫛笥小路を挟んで

         東西にあったんですね


さて次は、南側の門「南大門」です
この門を額縁に見る東寺の木々の緑は、私の好きな東寺の景色のひとつ

東寺南大門

東寺・南大門。背後はすぐ車道なので、写真はこれで精一杯(><)

明治元年の弘法市の日の出火で焼失した南大門に変わって、
明治28年、三十三軒堂の西門が移築されました

東寺南大門蟇股1 東寺南大門蟇股2

門を見上げると、うさぎや獅子?雉?などなど、蟇股(かえるまた)にいろんな動物が彫られてる
動物探しに夢中になってしまう
蟇股については、こちらをどうぞ


次は東寺を出て、西側の壬生通にある「蓮花門」

東寺蓮華門

東寺・蓮花門(れんげもん) 国宝

密教の根本道場としての東寺をつくった空海
高野山に向けて最後に出た門が蓮花門
そのとき、不動明王が見送りに現れ
蓮の花が咲き別れを惜しんだとの伝説があるそうです

蓮華門には魚のしっぽの形をした、魚尾懸魚があるのでお見逃しなく


最後に東側、大宮通にある「東大門」

慶賀門の南にある東大門は「不開門」(あかずのもん)とも言われます
東寺に陣を置いていた足利尊氏が、新田義貞軍に攻められ、逃げ込んだ
このとき東大門は閉ざされ、開くことはなかったそうです
門にはたくさんの弓矢の跡が、今も残っている

尚、「あかずのもん」と言われますが、東寺では「あけずのもん」と言うそうです

東寺東大門 東寺東大門弓跡

浪漫あふれる東寺の門めぐりでした


おまけ

東寺五重塔の天邪鬼 東寺金堂北東鬼門五芒星の鬼瓦
◆五重塔を支える天邪鬼 ◆金堂屋根、北東鬼門五芒星の鬼瓦
東寺寺紋「八雲の紋」
◆寺紋「八雲の紋」は左寺の「左」
 天皇から見て左で左寺と呼ばれた
 御影堂(みえどう)、宝菩提院などに
◆毘沙門堂よこにある、
 北野天満宮からやってきた亀の像


綜芸種智院蹟 綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)蹟

空海が創った、わが国最初の私立学校


JR京都から東寺への中間点付近

近鉄と交差するあたりにあります

東寺へ行くなら、是非押さえたいところです



2007年4月21日参拝

東寺では毎月21日、弘法大使の命日に弘法市(弘法さん)が開かれます

朝5時頃~日没頃まで、およそ1200店の露天が並び、毎月約20万人が訪れるそうです


東寺弘法市

午前9時30分、東寺東門に到着 既にすごい人

東寺弘法市の様子 ここが世界遺産の東寺の中?

露天と人でごった返してる


骨董・古着からお茶・食べ物など、いろ~んなお店が出てました

京都のお店だけじゃなく、博多から明太子屋さんとか、四国からじゃこ天屋さんとかも

露天で買い食いを楽しみながら、着物や帯のハギレを物色

東寺サブレ 東寺サブレ

南大門の下の喫茶スペースで

コーヒーか紅茶付き300円でいただけます
思いがけずピカポロンツァのお店発見!

太秦のスロヴェニア料理のお店です

ここの「そば粉のフルーツケーキ」は

京阪神おつかいもの手帖〔2007年〕掲載


お土産に買ったそば粉パン♪


弘法さん、今回は半日しか時間がなくて、様子伺いで終了

次回はゆっくり来てみよう

それから、東寺を見学したい方は、この日は避けた方がいいですよ。全然見れませんから。。。